中川八洋掲示板

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特例法に潜む重大な“皇室典範第11条第2項違反”を看過してよいか──自動的に受禅・践祚される現・皇太子殿下を二ランク低い「皇嗣」に扱うのは、特例法が“天皇制廃止の自爆装置”だからだ

筑波大学名誉教授   中 川 八 洋

  今上陛下の生前ご譲位に伴い、拙速で起草された皇室典範特例法は、①杜撰と②不敬が全編の基調となっているばかりか、③天皇制廃止革命の自爆装置がふんだんに潜む危険なトンデモ法案になっている。それなのに、こんな特例法を安倍晋三は、来る5月19日に閣議決定し、内閣提出法案として国会に上程する予定。なぜこれほどまでにコミンテルン系の天皇制廃止色が半分以上も滲み込んだトンデモ特例法になったのか。  

 そこで、日頃、皇室尊崇を売りにする安倍晋三の内閣が起草した、今般の特例法(あるべき正しい呼称なら「皇室典範増補」)の三つの特性──すなわち不敬/杜撰/天皇制廃止の自爆装置──について、箇条書き的に簡単に復習しておこう。

1、正語「譲位」をコミンテルン用語「退位」に替えた、大島理森/高村正彦/茂木敏充の不敬と暗愚

 まず驚き呆れるのは、「譲位」という正しい皇室用語であるべきを、“天皇制廃止のため退位させる”ニュアンスの「退位」という共産党用語を法案のタイトルにまで用いていることだ。この間違った不適切な言葉の是正などは安倍晋三の鶴の一声で出来たはずだが、安倍晋三は無学・無教養がひどく、皇室用語の知識など、からきし有さない。最小限の見識すら欠如する者に、皇室は守れない。

 また、大島理森高村正彦茂木敏充自民党政調会長も、安倍晋三とは、無知で金メダルを争うほど(皇室に関する)知見や知識が全くのゼロ。民進党の赤い野田佳彦やレッド馬淵澄夫のような、共産党にシンクロする天皇制廃止論者でないことだけがマシなだけ。だが、畏れ多くも昭和天皇を強制的に退位させてA級戦犯として絞首刑に処したいとの意を込めて造語された、1945~7年の戦後日本で共産主義者たちが用いた二文字魔語「退位」をこのまま放置してよいのか。

 日頃、安倍晋三と同様、皇室尊崇を売りにしている日本会議神社本庁産経新聞はいったい何をしているのだろう。もし日本会議神社本庁産経新聞が、この「退位」を「譲位」に是正する猛運動を展開しなかったら、やはり民族系の皇室尊崇は、利権やビジネスの手段としての“商売”であって信条ではないことが証明されたことになる。民族系の皇室尊崇は、森友学園の籠池理事長の教育勅語と同じく、実際には愛国擬装の化粧道具で演技ということだ。

2、今上陛下のご譲位は今上陛下一代限りなのは当たり前の話。これを明示すべく、「今上陛下」or「陛下」をタイトルに復活し、正しいタイトル名「天皇陛下の譲位に関する特例法」に是正せよ!

 特例法のタイトルについては、(「退位」は間違いのままだが)安倍内閣はいったん正しく「天皇陛下の退位…」と、二文字「陛下」を挿入していた。が、四月末、民進党の横槍というより、民進党の「国会で論戦してやるぞ!」の脅迫に、ただ静かに法案を通したいだけがすべての、つまり衆議院議長という)自分の立場に汚点を付けたくないだけがすべての、ノンポリ大島理森はこれに屈した。共産党の代理人”野田佳彦(犯罪者的な“隠れ共産主義者”)が近未来に新天皇に対して退位を強制して天皇制廃止を目指しているが、これと全面対決しない限り、皇統も天皇制度も守れない。が、大島理森茂木敏充などにはそのような真正日本国民の気概も知見もない。  

 そこで、真正の日本国民に告ぐ。高村正彦茂木敏充に、特例法のタイトルに「《陛下》の二文字を挿入せよ」「共産革命語《退位》を抹殺し、正語《譲位》に入れ替えよ」と要望する手紙やFAXを送り付けよ。百万通ほど送れば、精神が退嬰し痴呆老人になっている高村正彦茂木敏充も、多少は覚醒して皇室護持の最小限の行動をするだろう。

3、皇太子の践祚・即位は皇室典範11条二項の定めで「自動的」。が、これを全面無視する特例法

 特例法には皇室典範違反の記述が平然と書かれている。次の文面になっているからだ。が、これは皇室典範第11条第2項と第4条に対する重大な違反で、皇室典範に対する蹂躙冒瀆も甚だしい。

「皇嗣である皇太子殿下は57歳になられ、これまで国事行為の臨時代行等のご公務に長期にわたり精勤されておられることという現下の状況に鑑み」  

 なぜなら、皇室典範第11条第二項は「皇太子および皇太孫を除く皇族は、皇室会議の議により皇族の身分を離れる」と定めている。すなわち、皇太子or皇太孫に対しては、コミュニストがメンバーの過半を越える皇室会議になっても、皇族離脱を強制できないという規定である。この規定は、第4条「先帝陛下天皇崩御に伴い皇太子or皇太孫は直ちに践祚する」定めとの関係において(備考)(お墨付きを与える言及も含め)皇室会議は皇太子or皇太孫の践祚に関してはいかなる介入もしてはならないとの規定。

 今般の、先帝陛下の生前ご譲位に伴ってその位を受禅・践祚されるのは皇太子殿下であられるので、「自動的」である。とすれば、上記「皇嗣である皇太子・・・」の文が存在すること自体が異様で、皇室典範に違背する。上記「皇嗣である皇太子・・・」の文は、政府なり国会なりが皇太子殿下の践祚妥当(適当)の理由を述べているのだから、この事実は逆に、「践祚不適当」を政府や国会が申立てる権限があるとの先例になる。

 いや、次々期天皇践祚即位に対して、「践祚不適当」を政府や国会が決定できるとの先例をつくるべく、今般の特例法のどさくさに紛れて、上記「皇嗣である皇太子・・・」の文を挿入したのである。  

 上記「皇嗣である皇太子・・・」の文は天皇制廃止に絶大な威力を発揮する以上、絶対に削除しておかねばならない。真正の日本国民は、これについても、高村正彦茂木敏充に、手紙やFAXの嵐をお見舞いすべきである。もし、この文面が入るようなら、特例法を国会通過させてはならず、廃案にしなければならない。  

(備考) 皇室典範第4条の「即位」は、「践祚」と必ず読み替えること。「即位」は第24条で定められている通り、“即位の大礼”の事を指す用語である。1946年時点すでに共産主義者ばかりとなっていた内閣法制局が、先帝と新帝とが皇位践祚する限り永遠に天皇制廃止ができないので、「践祚」の二字を抹殺し、意味が異なる「即位」に摩り替えたのである。吉田茂は忙しかったのか、チェックに緻密性がないからか、少なくともこの内閣法制局の犯罪に気づかなかった。

4、特例法が秋篠宮殿下を「皇嗣殿下」とし「皇太弟」としない理由は、秋篠宮殿下の践祚即位の直前に皇室会議で皇族剥奪する狙いがあるからだ。また、政府や国会が「践祚不適当」と宣言できるようにするため。秋篠宮殿下の皇族資格を奪えば、悠仁親王殿下も自動的に皇族剥奪される。  

 秋篠宮殿下を「皇太弟」とせず、意味不明語というより、侮辱・不敬的な「皇嗣殿下」という奇語珍語に類する称号を考案したのは、秋篠宮殿下および悠仁親王殿下の天皇位継承を阻止することを狙って、周到に計算されての上である。偶然にそうしたのではない。  

 現在の内閣官房宮内庁内閣法制局に、天皇制度を護持しようと考える官僚は一名もいない。全員が共産党/朝鮮人/部落の天皇制廃止の極左官僚か、天皇制度などに無関心なノンポリかである。このいずれかでもない官僚など、まさにゼロ名となっている。日本の二千年の歴史上かつてない、寂寥の惨状のようなこの光景は、譬えれば、天皇制護持の安倍晋三は、永田町で真赤なピラニア数百匹が泳ぐ池でピチャピチャとはしゃいでいる脳天気な一匹の鯰というところか。  

 ともあれ、皇室会議秋篠宮親王殿下と悠仁親王殿下の皇族剥奪を可能とすべく「皇太弟」との称号を創らなかったことぐらい、真正の日本人なら弁えて欲しい。また、上記の異様な文「皇嗣である皇太子・・・」が、秋篠宮親王殿下と悠仁親王殿下の皇位継承時に践祚不適格宣言を政府なり国会なりが宣言できるようにする先例づくりである事ぐらい、真正の日本人なら弁えて欲しい。  

5、天皇制度への殺意なければ、不必要な附則「特例法は皇室典範と一体を成す」を要求しない

 以上の事柄を知れば、“過激な天皇制廃止狂の狂犬”野田佳彦馬淵澄夫が、皇室典範の附則に「天皇の退位を定めるに特例法は、皇室典範と一体を成す」の盲腸附則を付け加えることに、あれほど拘わった、彼らの恐ろしい犯意が余すところなくやっと把握できたのではないか。特例法が一代限りのものであれば、上記のように天皇制度廃止の自爆装置をいくつも嵌め込んだ、(「生前ご譲位特例法」という名で折角出来上がった)天皇制廃止を目指す特例法が、一代限りで失効してしまう。  

 だが、この附則があれば、この特例法は永久に有効となる。この事態は、特例法に嵌め込んだ自爆装置がいつまでも使用可となり、スウィッチ・オンでいつでも天皇制度を爆破でき“皇位断絶による天皇制廃止”に成功するということである。

6、天皇制度を窒息させる「女性宮家」付帯決議を潰すに、自民党議員は乱闘国会を躊躇うな!

 しかも、全く不必要な盲腸附則「特例法は皇室典範と一体を成す」を皇室典範の附則に付加する事を執拗に要求し続けた民進党野田佳彦馬淵澄夫はまた、同時に、“天皇制度廃止の即効毒薬”女性天皇女系天皇に直結する女性宮家の創設にも執拗にこだわった。今上陛下の“生前ご譲位”問題に対処する特例法に、どうして女性宮家の創設問題が関係するのか。全く無関係なのは、余りに明々白々ではないか。

 宮家を増やすのであれば、八つの宮家が一気にできる、旧皇族皇籍復帰をすれば済む話。しかも、これが天皇制度にとっても最も確実に安定的で盤石な皇族体制を構築できる。そもそも、宮家増加問題は、十分に国会で議論をすべきものである。それを、生前ご譲位の特例法審議のどさくさで一気に付帯決議で決定するというのは、民進党が、国会での議論を封殺する狙いがあるからで、実際にもそうであることは見え見えバレバレではないか。

 野田佳彦よ、馬淵澄夫よ、それほどスターリンの命令「コミンテルン三十二年テーゼ」を信奉するなら、民進党を出て共産党に入党すべきである。それとも、シベリアに移住したらどうだ。

 翻って自民党だが、民進党に特例法を徹頭徹尾に牛耳られており、自民党の方がさも少数与党であるかの情況に陥っている。これをおかしいと思わないのは、高村正彦を始め、自民党議員の頭がおかしいからだ。衆議院の三分の二を有している絶対多数の与党である自民党が正常ならば、これほど理不尽な天皇制廃止に暴走する民進党の要求を断固排除するはずだ。

 特例法のあるべき国会審議とは、国会で波風もなく静謐に通過する事なのか、それとも嵌め込められる天皇制廃止の自爆装置が少ない“よりまともな特例法にする”ことなのか、言わずとも自明ではないか。大島理森の頭には、「よりまともな特例法づくり」が全く存在しない。

 だが、自民党は、責任ある政党として「よりまともな特例法づくり」をしなくてはならないことぐらい自覚すべきだろう。このためには、特例法の審議において、国会を乱闘国会にすることを躊躇ってはいけない。民進党が “共産党の代理人”であるという重大な事実を国民の前に暴くことが、皇室の安定に真に貢献するのである。民進党天皇制廃止に驀進して特例法をその手段にしている事実を、国民広くに知らしめることが、皇統の安定への第一歩である。自民党議員よ、この根本を再認識せよ。そして、そのために特例法審議が乱闘国会になることを避けてはならない。

7、結論;安倍は特例法を閣議決定するな! 自民党議員は特例法を廃案にせよ!

 確かに安倍晋三は、法案タイトルからの「陛下」の二文字削除に難色を示した。また安倍は皇室典範附則に盲腸文言「天皇退位の特例法は、皇室典範と一体を成す」を附記する事にいったんは反対した。だが、いずれも、民進党の“過激コミンテルン共産革命家”野田佳彦に唯々諾々と押し切られた大島理森安倍晋三は屈伏した。この二点では、「“共産党の代行政党”民進党大島理森安倍晋三」で、“過激コミンテルン共産革命家”野田佳彦が一方的に凱歌をあげた。  

 だが、正語「譲位」を抹殺したり、「皇太弟」とせず奇天烈語「皇嗣殿下」としたり、現・皇太子の践祚即位の「自動的」規定を否定したりの天皇制廃止自爆装置については、内閣法制局内閣官房共産党員官僚の言いなりで、安倍晋三は、それらが暴力革命以上に恐ろしい天皇制廃止の猛毒の薬物塗布だとは見抜けない。  

 特に、秋篠宮文仁親王殿下の「皇太弟」については死守すべきで、如何なる妥協も許されない。現在の東宮御所が仙洞御所となるから、新しい東宮御所として、国が都に払い下げて今は東京都庭園美術館(白金台)となっている旧・朝香宮邸を国が買い戻して、ここを新・東宮御所にすべきである事についても、安倍は直ちに決断し実行しなければならない。  

 「東京都庭園美術館の買い戻し→新・東宮御所」に、安倍晋三は断固、固執しなければならない。理由は、北朝鮮のノドン弾道ミサイルの核弾頭やサリン・VX弾頭が皇居を標的に投射された時、現在の赤坂御用地内の仮・秋篠宮邸では距離が近すぎ、同一弾頭で皇居もろとも同時にヒロシマとなるからである。旧朝香宮邸だと、“皇太弟殿下”がお住まいのまま、核シェルターの工事が可能。  

 ともかく、特例法は、ゼロから抜本改善・是正する事が喫緊に必要。ほんの三ヶ月もあれば問題改善はできる。秋の臨時国会でも“陛下のご譲位2018年12月”に充分に間に合う。安倍晋三は、特例法の5月19日閣議決定を延期せよ、この延期が無ければ自民党は有志だけでもいいからトンデモ特例法を潰すべく、剣を抜いて乱闘国会に持ち込み、その廃案を達成せよ。      

(5月11日記)

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