中川八洋掲示板

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天皇制廃止に狂奔する“極左”民進党を、特例法審議から排除せよ──今上陛下のご譲位を先例にしないが皇統護持の絶対条件

筑波大学名誉教授    中 川 八 洋

 「天皇陛下の“ご譲位”に関する皇室典範特例法の骨子」が、4月27日に発表された。一読して驚くべきことは、天皇制度廃止の共産党革命用語「退位」が用いられ、今後、天皇に対して「退位」を強制して天皇制度廃止を実現する共産日本への道が国会決議で可能となる。日本の皇統二千年史に“譲位と受禅による践祚”の先例は幾多もあるが、「退位」などという珍妙なものは一度もない。

 「退位」という悪意あるコミンテルン用語は、1945年夏、大東亜戦争での日本の大敗北に伴い、昭和天皇を戦犯として絞首刑にせんものと企んだ、共産主義イデオロギーを狂信する血塗られた学者や新聞・雑誌からどっと流れ出た共産革命用語。このように、1945~7年における新語「退位」の使用が、日本史を通して嚆矢である。天皇制度の存続と昭和天皇の聖性護持を固く決意していたマッカーサー元帥やGHQの方が、これには腰を抜かした。

 「退位」の二字は、フランス革命のルイ十六世ギロチン処刑やロシア革命ニコライ二世銃殺に至るジャコバン党やソヴィエト共産党の暴力革命の経緯から模倣して、昭和天皇処刑への第一歩として考案された暴力革命の言語である。だが、日本人の造語による“悪魔の奇語”「退位」という二文字は、その後、共産党系の憲法学者の専用語にとどまり、一般の日本人が目にすることはなかった。

 が、2016年7月から新聞やテレビが、二文字魔語「退位」を洪水のような量で執拗に流し続け、高村正彦茂木敏充などの自民党国会議員ですらことごとく、この共産党革命語「退位」に洗脳されてしまった。それは自民党政治家や一般国民の頭の中から、正しい言葉「譲位」の方が煙のごとくに消えてしまった事に他ならない。よくよく考えれば、歴史に一定以上の知見が無い者にとって、「譲位」「受禅」「践祚」の三語は戦後七十年間、一度も教育されたことがなく、日常語ではないから、奇天烈な共産革命語「退位」が、簡単に刷り込まされたのである。

抹殺された、皇統護持に不可欠な“機関”「皇太子(=皇太弟)」と、東宮大夫/東宮侍従

 「天皇陛下の“ご譲位”に関する皇室典範特例法の骨子」の驚愕する犯意露わな言語・語彙の操作は、「退位」だけではない。皇室にとっての重要な正語「譲位」を消しさったように、“言語つぶし logocide ”が満載となっている。まず、皇室典範が定める“機関”である「皇太子」の三文字が消えている。当然、皇太子/皇太孫/皇太弟を指す「東宮」の二文字が消え、当然「東宮職」も消滅している。代わりに珍語「皇嗣職」「皇嗣大夫」等が、造語された(注1)。  

 この抹殺された言葉の中で、最悪のものは、法案名から「陛下」の二文字が削除されたことであろう。なぜなら、「陛下」があれば、この特例法が今上陛下に関わる特例であることを示す。しかし、この決定的なキーワード「陛下」を削ると、この特例法が一般化して、将来の天皇に対して「退位」を迫る天皇制廃止に悪用されることは火を見るより明らかな事。  

 そして、この「陛下」を削ることと同趣旨で、天皇制廃止の切り札としての「退位」をさらに先例化すべく、皇室典範の附則に「特例として天皇の退位について定める」を挿入することになった。全く必要性のない、この附則挿入と法案名からの「陛下」の二文字削除をわざわざするということは、天皇制廃止の他意がない限り、万が一にもあり得ない。

天皇制廃止の極左民進党の便乗・天皇制廃止運動に協賛した、衆院議長・大島理森の大罪

 すなわち、この二つの急所に拘るどころか、ノンポリお馬鹿の“事なかれ主義”大島理森に、この“天皇制廃止の自爆装置”二つを迫りに迫った事実において、野田佳彦が率いる民進党天皇制廃止の政党であることをこれほど如実に暴露するものはあるまい。現実にも野田佳彦とは稀代の天皇制廃止狂だし、隠れ共産党員である。また、餓死寸前のカマキリのような女党首・蓮舫は、支那人である以上に、中国共産党シンパだから(注2)天皇制が廃止されることには大賛成。

 つまり、安倍晋三が、この特例法の国会審議の行方を180度逆に想定したことが、全て裏目に出たのである。安倍は、この特例法が国会で大揉めになる審議情況を(今上陛下に申し訳ないので)避けたいと思い、大島理森与野党間の事前合意を依頼した。だが民進党は、表での国会審議であったなら、上記のような“天皇制廃止の自爆装置”文言を挿入せよなどと迫ることは決してしなかった。

 何故なら、そんな事をすれば、民進党共産党と同じ天皇制廃止狂の極左政党であることが国民の前にバレてしまい、次の国政選挙で議員の半分が落選する事態が必至となるからである。国民の七割は、理屈は無知でも感性や心情において天皇制護持だから、野田佳彦馬淵澄夫大島理森の前で展開した同じことを、民進党議員がテレビ中継の国会審議中にやれば、「民進党天皇制廃止狂だ」とすぐに理解できるから、その後、大々的な民進党離れが発生する。

 だが、安倍晋三は、お粗末にも、共謀罪の刑法改正における与野党攻防の情景を、この特例法審議に重ねてしまった。予測能力・予見能力は知能指数が決定するので、知能指数の低い安倍晋三は、情況を逆さに読み違えたのである。

 それはともかく民進党は、今上陛下の“生前ご譲位”の御諚を好機とばかり、まさにこれに便乗して共産党と全く同じイデオロギーでもって天皇制廃止に爆走した。民進党の正体を国民の前に明らかにする事は、皇統護持の地盤をより強固にする上で必要で、このためにも民進党には国会の場で大いに暴れてもらう方がよく、大島理森に斡旋調停をさせるべきでない。安倍晋三は、特例法審議に関する国会戦略をこのように正しく修正し、大島理森に斡旋調停を今後一切しない旨を、高村正彦茂木敏充に通告すべきである。

刑法不敬罪の復活法案を、特例法と抱き合わせで立法化すべく、同時に内閣提出法案とせよ!

 知能指数が低いこともあって、安倍晋三は、難題になればなるほど“駆け引き”や心理戦に長ける必要があるのに、それができない。特例法を、シャンシャン手拍子で国会を通過させたいなら、なおさらだが、安倍晋三は、この駆け引きの方法を一向に考え付かない。

 実は、特例法を無修正・無風でいとも簡単に国会通過させる方法がある。それはまた、衰微著しい天皇制護持の基盤を回復し再強化するに欠くことのできないものだから、一石二鳥。この一石二鳥の妙案とは、刑法不敬罪を復活させる内閣提出法案の国会上程である。

 刑法不敬罪なしには、皇后陛下失声症の原因となった花田紀凱(1993年の『週刊文春』誌上で四回にもわたる)真赤な嘘で中傷誹謗の罵詈讒謗の記事を未然防止することなど現実には出来ない。また、皇太子殿下と雅子妃殿下に対する罵詈雑言の人格攻撃をなした、西尾幹二の『皇太子さまへの御忠言』(2008年)などの出版を阻止することはできない。

 GHQの占領下を悪用し、内閣法制局を頂点に日本側の天皇制廃止勢力がどさくさに紛れておこなった、1947年に刑法から削除された条項は、次の第73~6条。現在もそのまま空条。

第73条 天皇太皇太后、皇太后、皇后、皇太子または皇太孫に対し、危害を加へまたは加へんとしたる者は死刑に処す。 

第74条 天皇太皇太后、皇太后、皇后、皇太子または皇太孫に対し、不敬の行為ありたる者は、三月以上五年以下の懲役に処す。神宮または皇陵に対し不敬の行為ありたる者また同じ。

第75条 皇族に対し危害を加へたる者は死刑に処し、危害を加へんとしたる者は無期懲役に処す。 

第76条 皇族に対し不敬の行為ありたる者は、二月以上四年以下の懲役に処す。

 刑法不敬罪を復活させる安倍内閣提出の法案は極めて簡単で、次の二行。「刑法に、刑法から削除した第73~6条を復活する。文言は現代語に修正する。また、刑法第232条第2項は削除する」。

 この刑法不敬罪の復活法案が出れば、国会の争点はこれに全面的に移る。ために結果として、“生前ご譲位”特例法は無風で内閣提出法案の通り、無修正で国会を通過する。

敬語の排斥/皇室用語の抹殺や不敬罪相当の記事等に対する対策を、国会論戦に附せ!

 1990年代に入ってマスメディアや教育界で過激になった、まさに傍若無人の「敬語の積極的排斥や皇室用語の意図的な抹殺」問題は、一部の例を表1に掲げたが、立法で対処するものではないだろう。が、しかし、国会では十全に論戦されるべき問題である。つまり、自民党国会議員に質問させて、安倍晋三が総理として、大音声で本件の是正を国民に喚起するという形式を採ればいい。一方、共産党や“共産党の犬”である民進党は、この問題に反対することはできないから、ただ黙って拝聴するほかない。

 しかも、自民党議員がこれを特例法審議の中心論議とすれば、共産党や“共産党もどき”民進党は、たじたじとなって特例法審議から早々と逃げ出そうとする(論議スルーの採択通過)はずである。

表1;朝日新聞等に見る“皇室用語の抹殺logocide”を放置してよいか(無数にあるが、ほんの一部)

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注  

1、秋篠宮文仁親王殿下が「皇太弟」となられるか、珍妙な称号「秋篠宮皇嗣殿下」になられるかは、天と地の差異がある。皇位継承順位が第一位だから同じだとは、トンデモ勘違いであり、不敬も甚だしい。

 「皇太弟」は「皇太子」と同義で、皇室典範第八条は、「皇嗣たる皇子を皇太子という。皇太子のないときは、皇嗣たる皇孫を皇太孫という。皇太孫のないときは、皇嗣たる皇弟を皇太弟という」と書くべきを、不用意にもゴチック部分を欠落させてしまっただけである。つまり、第八条は、上記のゴチック部分「皇太孫のないときは、皇嗣たる皇弟を皇太弟という」があるとして読む(解釈する)のが至当で、こう読まない/こう解釈しない方が、法理上間違った読みとなる。

 なぜなら、皇位継承順位を定める第二条と皇室会議の議を不要と定める第十一条二項に従えば、第八条は上記のように「皇太弟」が定められていなくてはならないからだ。

2、蓮舫は台湾生まれだし台湾国籍だったから、李登輝のような日本人化した台湾人だと思いこんでいる日本人は多い。大変な誤解である。蓮舫父親支那大陸から戦後に移住してきた)外省人で、李登輝のような本省人ではない。父親がこぼす「支那本土に還りたい/還りたい」の愚痴を何千回も聞かされて育ったのであり、中国共産党支那本土を祖国だと考えているからだ。

(4月27日記)

 

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