中川八洋掲示板

世界の現状は、日本の国家安全保障の危機を加速しています。この急迫の時局において、刻々と変遷激しい国内外の事態を冷静に俯瞰できる力を与えてくれる、大容量の真正の知識こそ、いまの日本人に必要なものです。当ブログは、国際政治学者・中川八洋筑波大学名誉教授の個人ブログです。

共産党に入党すべき外相・岸田文雄の“痴呆” ──国連に提出した核廃絶決議案は、“日本存立の要石” 「米国の核の傘 extended deterrence」を破壊する“自虐の狂気”

筑波大学名誉教授  中 川 八 洋

 集団的自衛権憲法解釈変更に成功した後の首相・安倍晋三は、どうも変だ。安倍は、民族主義を「70周年首相談話」で完全にかなぐり捨てたし、少しはあった岸信介的な保守色も、2015年9月を境に消えてしまったようである。

 安倍晋三の内政・外交は、とみに濃厚な左翼色に急旋回している。もう一つの面相である「共産党系の安倍晋三」にヘンシンしたのである。だから、教育は赤化一路だし、共産党そのものの安倍版家族解体フェミニズムは大暴走中。そればかりか安倍晋三は、日本の安全保障の根底を覆すことにすら、ご執心である。安倍晋三には、志位和夫が憑依している。

 その一つが、“共産党シンパ”岸田文雄外相と組んで、安倍の主導で国連第一委員会に日本が提案した「核廃絶決議案」である。それは、11月2日のニューヨーク国連本部の第一委員会で賛成多数で採択されたが、果たして、日本の国益に合致するものだったのか。なぜなら、棄権十七国と反対三ヶ国の動向は、日本の国家安全保障にさまざまな暗雲を投げかけているからだ。

“日本の同盟国”米英仏が引いた、戦争誘発の“危険な安倍・岸田の決議案”  

 岸田文雄は、共産党シンパ。安倍晋三は、「20%保守、80%共産主義者」という、思想の多重人格者。それでも、日本が日米同盟条約を忠実に守ろうとしているから、旧・西側の主要三ヶ国・米英仏は、“ロシアの侵略皇帝”プーチンを利する“プーチンの犬”的な日本の異常な安倍政権に寛容だった。

 だが世界は、安倍・岸田が“日本共産党の犬”として核廃絶運動に加担していることをはっきりと理解するようになった。“幼児的なおバカ総理”安倍晋三が率いる、日本の自滅的「核廃絶」の阿波踊りに付き合うことが、日本の国益にも反していることと、世界の平和維持秩序を毀損する深刻な重大さに気付くようになった。

 これが、安倍・岸田・共産党員外務官僚の“赤色を隠した三羽鴉”が策定した「国連核廃絶決議」に、米英仏がこぞって棄権した理由である。むろん、日本に敵意の牙を研くロシア/中共北朝鮮はこぞって反対した。また、日本が、対中共“包囲”として重視し友好国に抱きこもうとするインドとパキスタンも棄権した。

 要するに、安倍・岸田が朝日新聞の言いなりに祖国・日本の安全を致命的に毀損する“逆立ち反核外交”は、同盟国や準同盟国あるいは友好国からは総スカンを喰らい、敵性国家には対日敵意を不必要に燃え上がらせただけで終わった。尚、昨年2014年では、米英仏という日本の同盟国・準同盟国は、(後述の23項を除けば)今般のと似た日本の核廃絶決議案にしびしぶ賛成した。

 今般の日本が主導した核廃絶国連決議案の内容説明は、インターネットで検索できるし、簡潔な英語だから誰でも読めるので割愛。以下は、気付いた事を四点。

北朝鮮隠しの朝日新聞の歪曲と中共の核戦力大増強を不問にした岸田文雄

 第一。この決議案は、北朝鮮の核弾頭製造、核爆発実験、投射手段(=弾道ミサイル)開発を強く糾弾した。このこと事態は、好ましいこと。ところが、朝日新聞は、この部分をいっさい削除する悪質な自主検閲報道をした。朝日新聞は、北朝鮮金正恩独裁政権の指揮命令下にある“犯罪新聞社”であることを如実に自白した(注1)

 第二。ロシアと米国の両国に、更なる核軍縮の合意を求める勧告の部分は、安倍と岸田が①唖然とする“飛びぬけた国際情勢音痴”なのを明らかにした。なぜなら、ロシアは、2014年3月にクリミア半島を侵略併呑しただけではない。プーチン大統領は、米国が軍事的にクリミヤ奪還を図ろうとするなら、その米海軍艦艇に対し核兵器を使用する旨を、白昼公然と宣言した(2015年3月15日、注2)。ロシアと米国の間に核戦力の削減交渉など、今では、一ミリの可能性すらない。  

 こんな非現実を極める勧告は、喧嘩別れで離婚した夫婦に「もう一度、結婚しろ」と勧告するナンセンスと同じ。つまり、この決議文の文案作成に関与した岸田文雄とは、ベンサムの言葉を借用すれば“竹馬に乗ったナンセンス”思考をする、度外れの“痴呆”ということか。  

 第三。中共の核戦力の大増強に対して、それを批判する/糾弾する項目は全くなく、つまり一単語も見当たらない。日本の国家安全保障を最も脅かす中共の対日核戦力の未曾有の増強を不問とするようなものが、日本主導で日本が原案を起草した核廃絶決議案といえるのか。この事実は、外務省の責任者(佐野利男ら)を含み、岸田文雄外相が“中共の回し者”で日本国民ではないことを明快に裏づけた。  

 第四。この決議には奇妙な項目がある。各国の指導者などに「広島/長崎を訪問せよ、被爆者の声を聞け」と呼びかけた第23項のこと。理由は、『しんぶん赤旗』ばりのスーパー荒唐無稽な言い分で「核兵器の非人道性humanitarian impactに気付くはずだ」、というもので呆れ果てる。核兵器で何であれ、戦争の戦火・戦場の非人道性など自明である。それがどうしてわざわざ“かつての戦場”に行く必要があるのか。しかも、広島も長崎も、原爆投下時の面影は全く残っていない。  

 さらに不可解なのは、「被曝者の声を聞け」。これは、真っ当な勧告ではない。まず「被曝者」など医学的・科学的に存在しない。原爆からの放射線被曝であろうと、病気治療のCTスキャニングやレントゲン写真撮影の放射線被曝であろうと、科学的にはまったく同じ(注3)。  

 つまり、広島・長崎で生き延びた極めて健康な人々を「被爆者だ!」と、さも神であるかに崇め立てるのは、科学を全否定する野蛮人以下の“野蛮な狂気のカルト宗教”である。特に、日本で「被曝者」と称するものの多くは、ロシアだけで6600万人を殺した人間大量殺戮制度を考案し実行した“血が滴る悪魔”レーニンを教祖とする共産党員であり、人類史上最も残虐非道な殺人教=共産主義の狂信的信者である。そのような“究極の非人道性”丸出しで反科学を嘯く嘘八百に耳を傾けろ!とは、「オウム真理教の信者になれ!」よりはるかに凶悪な、狂気へ勧誘・折伏・洗脳ではないか。

米国が核戦力を三倍増強することが、“侵略されない日本”の不可決な要諦

 2009年4月にオバマ大統領は“核なき世界”を世界に発信した。オバマは、これでノーベル平和賞を授与された。そして、翌年4月には米国は、ロシアと大幅の核軍縮条約を締結した。これが、2014年3月からプーチン大統領がロシアの大侵略を開始する動機と確信となった。

 ロシアは米国の核戦力に恐怖する。この恐怖が“侵略民族”ロシアの対外膨脹を自制させていた。世界平和は、米国が絶えずロシアより精強で量的にも三倍の核戦力を保有し配備することである。

 このことは、米国はレーガン大統領によって1980年代に証明された。レーガンはソヴィエトロシアとのいかなる交渉をも拒絶する“無交渉の交渉”と対ロ核戦力三倍化に全力を挙げた。その結果は、冷徹な“ロシア愛国者”アンドロポフKGB議長がソ連共産党書記長の独裁者の地位にあったこともあって、米国との核戦争で敗北する道を回避すべく、“東欧を西欧に返還する”“アフガニスタンから全軍撤兵する”の二つの対米譲歩を勝手に実行した(この決断とKGB第二総局への指示は1983年、実施年は1989年)。ロシア民族ほど核戦争恐怖症の民族は世界にめずらしい。

 世界に平和をもたらしたレーガン大統領の英邁な判断と行動に学べば、オバマは、2014年3月にプーチンがクリミヤ半島に侵略した時、米国の核戦力増強を断行すべきであった。だが、国際政治のメカニズムも世界秩序維持の方法も全くわからない、国内マイノリティの権利拡大にしか関心のなかった(米国国内の基準では超極左の)オバマは、核戦力増強に外交政策を転換することに余りに無為無策だった。

 プーチンウクライナ侵略を続けて、黒海を“ロシアの海”にすることに半ば成功しつつある。そればかりか、風前のアサド大統領独裁国家・シリアを“ロシアの属国”にして中東への橋頭堡を築くことにも着手した。中東政策でも、“核なく世界”を夢想する“お馬鹿”オバマはロシアに押されっぱなしで、プーチンの強硬な対外攻勢は止まらない。特に、トルコが、このプーチンの対中東攻勢外交で、ウクライナに次いでロシアに包囲されつつある情況は深刻だ。

 米国が、対ロ/対中における外交上の優位を回復する唯一の確実な道は、核戦力の三倍増である。しかも、これを米国に強力に要請するのは、“米国の核の核”に国家の生存を託している日本である。安倍晋三首相は、かなり親しくなったのだから、オバマ大統領に「核戦力を急ぎ大増強してくれ」とワシントンに飛んで懇請すべきである。

 平和は“汗と智慧と軍事力の結晶”である。日本国と日本国民が欲するのは、核兵器の廃絶ではない。周辺侵略国による対日戦争の廃絶である。この対日戦争の廃絶に、米国の核戦力三倍増が最有効である以上、日本は、国民あげて、“米国の核戦力三倍増”を太平洋の向うに聞こえるように大声で叫ぼうではないか。 (11月4日記)

 

注  

1、『朝日新聞』2015年11月4日付け。

2、ブログ『中川八洋掲示板』2015年4月10日付け

3、ブログ『中川八洋掲示板』2015年8月7日付け等を参照のこと。

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